コミュニケーション能力が低い。
コミュニケーションができているのか?
コミュニケーションしなさい。
この言葉で言われる言葉はこのくらいでしょうか。
大変難しい課題です。コミュニケーションとは何か。
そもそもラテン語のCommunicareからきています。
これは「共有すること」が語源なんです。
受け手と送り手がお互いに情報を交換し合うことが重要なんです。
そして君たちが行うのは、送り手。
どのような情報を相手に送るのでしょうか?
まず今日は自分の保護エリアを意識しましょう。

これをPersonal Areaと呼びます。
これ以上人に近づいてほしくない位置。これがあなたのテリトリーなんですね。
これはあなたが不快に思うように患者もそのほかに人も不快に思う距離です。
心理学的に言えば前に1.5から2mで自分の保護エリアがあり、それ以上は肉親や心を許した相手でないと受け入れられないのです。

横の後ろもそれほどではないですが範囲が存在します。
相手に認識してほしければ適切にエリアを重ねて声をかけること、さらには邪魔したくないときには、エリアからはずれると行った使い分けが重要です。
次に行ったのは、相手に津会える情報とは何か?ということ。
話すことになれば受け手に伝わる情報は3つ。
言語:これは単語や国の言葉など
準言語:語調やアクセント
非言語:表情やジェスチャー
特に快の項目は相手の評価に直結するのです。
言葉の使い方の問題もありますが、たいていは話している単語よりもこの語調や表情がすべてを決定するのです。
その地方の言葉が強い患者様の場合、内容がうまく伝わらないようなこともあります。そのときもぎりぎり準言語や非言語で相手の心の意図を読み解きます。
今回は、「ありがとう」というよい言葉(+)を用いて、いいアクセントは語頭もしくは語尾を上げること(+)、表情は笑顔で(+)で行うと、3種類の情報は一致するので、相手にストレートに伝わりやすいこととなります。
しかしこれがどれかでもずれると相手にとって不快であり、真意がわかりにくい情報となってしまうのです。
この違いについて、ペアになり、それぞれで実践してもらいました。
表情を創る難しさ、アクセントを変化させる大変さ、ジェスチャーの難しさを痛感しましたね。
これは学校で練習するものではありません。普段から意識しなくてはいけない。
自分で自分を成長させる大事な環境と情報は提供しました。
やるかやらないかはあなた次第です。
夏の見学実習にどのように反映するか楽しみです。期待していますよ。
情報を送れない、受け取れないと言うことでは医療職として働くのは難しいことになります。
ただし練習すれば大丈夫です。コミュニケーションも練習、医療技術も練習です。
急にできるようになるわけではありません。練習すればよくなりますし、しなくては変わりません。
自分の決意と努力次第です。
一年生のうちから前向きにどんどん努力すれば、あっという間に最終学年です。がんばりましょうね。